大楽院は新丸子駅東口商店街を抜けてまっすぐつきあたりで、川崎七福
神と水子供養の赤い旗が目に入る。真言宗豊山派に属している。牡丹で有
名な奈良県長谷寺の直轄寺院で、日吉山大楽院神宮寺と号し御本尊は長
谷寺と同じく、十一面観世音菩薩である。元禄十七年(一七〇四)二月の長
谷寺末寺帳に頼意僧上の法流ありと記され、また徳川中期の頃の当山の
模様を『武蔵風土記稿』によれば、境内には本堂の外にいくつかの堂宇を
有し境外にも数社を管理し、かなりの寺格と規模を有したようである。
本堂内の釈迦如来像は川崎市の指定文化財となっており、境内の新四
国八十八ヶ所お砂踏み霊場・水子地蔵尊・北向観音・恵比寿神等は、多く
の参詣者を集めている。
|